*印刷物と同一内容ですが、行など様式は一致しておりません。
印刷物と同じ様式PDFはこちら

 まえがき
 樫田美雄(kashida.yoshio@nifty.ne.jp)
               
 この報告書は、平成15年度〜平成17年度科学研究費補助金(基盤研究(B))「医学教育のエスノメソドロジー−医療面接実習とOSCEの相互行為的基礎−」(代表者:徳島大学総合科学部・樫田美雄)の研究成果をとりまとめたものである。以下、本科学研究費補助金の課題を確認しつつ、それと対応させる形で本書の編成を解説し、さらに、残りの紙幅で利用上の諸注意、謝辞、規定の諸情報等についても書いていくこととしよう。

=研究課題の確認について=
 まず課題の確認から。本研究には3つの課題があったといえる。一つ目(課題1)は、日本の医療社会学を調査に基づく実証的なものにすること、であった。二つ目(課題2)はその際に、エスノメソドロジー・会話分析が有効な研究方法であることを確認すること、であった。そして、三つ目(課題3)は、医学教育という応用領域にフィールドを定めることで、学術研究の進展と応用領域における展開との間に連携関係(ポップな言い方をすれならば「win−win」関係)が成り立つ可能性があることを例証すること、であった。これらの3つの課題に対して、本研究は研究協力者を加えた10名弱の陣容で取り組んだことになる。研究期間満了後ほぼ1年を経過した、平成19年3月の現段階で評価をすると、第一課題と第二課題の2つの課題に関しては、ほぼ満足できる達成があったといえると思う。その一方で、第三の課題に関しては、未だ十分に達成することができず、宿題として残されているように思われる。
 上記のような経緯があって、平成18年度からは、続けての科研費研究課題に取り組んでいる(「高等教育改革のコミュニケーション分析」基盤研究(B)、平成18年〜20年度、代表:樫田美雄、課題番号:18330105)。これは、研究領域を「医学教育」から(医学教育改革を含む)「高等教育改革」に拡げたものであり、この新規の課題の終了年度である平成20年こそが、我々の研究テーマにとっての真の終了年度であるともいえよう。すなわち、本研究報告書は、一種の「中間報告」として読まれるべき性格をもっており、とりわけ、第三の課題に関してはそのように言うべきであると思っている(課題1や課題2がどのように達成されたかは、本報告書およびこのまえがき末尾掲載の関連業績一覧を参照して欲しい)。

=本報告書の編成と内容解説、および利用上の注意について:DVD部=
 課題と研究との関係について述べることをここでひとまず終えて、残りの紙幅では、本報告書の編成と、簡単な内容紹介、および利用上の注意等について述べることとしよう。
 本報告書は「付録DVD−R」付(データDVDなのでPC専用であることに注意して欲しい)となっているが、このDVD内の内容の方は、課題1(調査研究の促進)に対応した内容を中心として編成されている(2.3GB)。具体的には、エスノメソドロジー・会話分析の立場からの調査の実例として、学史的にも意義深いと思われる「119データトランスクリプト」がPDF化された形で掲載されている(収録データA=2.7MB=)。これは、我々がX消防と呼んでいる、実在の消防本部通信司令室において、1994年春に録音されたデータのトランスクリプト化されたものである。録音テープはすでに返却・消去されているため、この文字化されたものが唯一の現存のデータとなっている。緊急電話の実際の記録としては、日本国内では他に例のない量と質をもったデータであると自負している。
 本データを用いた第1次トランスクリプト集は、共同研究者(秋葉昌樹、上田智子、岡田光弘、喜多加実代、高山啓子、森田聡之の各氏と樫田の総計7人で制度的場面研究会という団体名の研究組織をつくっていた)限りで1995年春に印刷発行されていた。今回は匿名性をさらに高める操作をした上で(★……★の部分が改訂版で特に気を付けてマスキングをした部分である)、改訂版を一般公開することとした(一般公開にあたっては、研究会メンバー全員の承諾を得るべく努力をしたが、上田智子氏とは連絡が取れなかったため、氏からの最終的な承諾は得ていない。しかし、将来公開を想定していることは研究会メンバーに対し主張済みであったことをここに注記しておく)。特に利用制限は設けていないので、自由に活用して欲しい(連絡不要)。
 また、1990年代後半以降のエスノメソドロジー・会話分析における調査分析技法の発展を、経年的になぞるのに有用であると思われたので、樫田が編集してきた徳島大学の調査実習報告書およびゼミ論集のPDF版も、過去9年分をDVDに搭載している(収録データB=2.3GB、動画を58分21秒含む=)。データの量が大きいのは、7−補aとして「調査実習報告会(模擬)」の動画ファイルが入っているからである。MPEG2という形式のファイルなので、マイクロソフト社の「Windows Media Player」等の動画再生ソフトを用いて閲覧して欲しい。さらに、変わった内容としては、12−補aとして、2006年度の調査実習(「鍼灸のエスノメソドロジー」)で録取されたMP3データ(音声データの一種、これも「Windows Media Player」等の音声ファイル再生ソフトで再生可能)が入っている。こちらも音声そのものの公開を許諾してもらったうえでインタビューをした成果なので、自由に活用して頂きたい(現在この録音ファイルを元としたトランスクリプトを作成中であり、できあがり次第我々のHPサイトである、http://www.ias.tokushima-u.ac.jp/social/で公開する心づもりである)。
 なお、DVD中の文書ファイルのほとんどは「PDF形式(表示にはAdobe社提供の無料ソフト等を利用)」となっているが、その多くはOCR(光学式文字読み取り装置)を通過させることによって、「透明テキストファイル埋め込み画像」となっている。つまり、文字情報が画像としての文字の裏側に埋め込まれた状態になっている。そのため、誰もが容易にアドビ社の「Adobe Reader」等によって、「文字列検索」をすることができる。DVD内データを教材として、研究素材として、活用する際にはこの機能を利用すると便利な場合もあるだろうと思っている(たとえば、7−補aとして掲載されている口頭発表の動画を見ながら、対応論文や対応レジュメの関連箇所を探す、などの使い方が可能となろう)。

=本報告書の編成と内容解説、および利用上の注意について:本冊部=
 つぎに本冊(紙に印刷された部分)の方の解説に移ろう。本冊の方は主として課題2(EMCA研究の有効性の確認)に対応した内容となっている。課題2を達成するためにまず我々は、平成15年度にウイスコンシン大学教授でエスノメソドロジストのD.メイナード博士を招聘し、諸学会の協力を得て、東京と京都で連続5回の講演会・セミナーを開催した(平成16年2月〜3月、概要は徳島大学総合科学部の以下のサイトにある。http://www.ias.tokushima-u.ac.jp/social/Maynard/schedule.html)。その記録として第3回講演の翻訳を掲載したのが、本冊の第1部の前半である。全5回の日程表とともにみて欲しい。この翻訳は、2004年3月6日に『キャンパスプラザ京都』第3講義室で行われた「悪いニュースとよいニュース」という講演をもとにしたものであるが、一部2月に東京で行われた第1回講演の内容も参考としている。翻訳は類似した内容だった第1回および第3回の両方で通訳を務めて下さった南保輔氏にお願いした。来日にあわせて刊行された訳書『医療現場の会話分析』(勁草書房)のエッセンスが、日米の医療文化の違いと会話分析の意義を含めた形で深められており、「(ガン治療を含む)医療に関する会話分析」への優れたイントロダクションともなっている。メイナード博士はこの後も精力的に著編書を刊行し続けており、もっとわが国で知られ援用されてよい研究者だと思っている。本報告書でのこの新しい翻訳が、わが国における博士の考え方の理解・普及につながることを望んでいる。
 第1部の後半には、訳書への書評4本と、訳書を元にしたインタビュー記事を掲載した。『医療現場の会話分析』に関しては2004年から2005年にかけて、樫田が確認できた限りでも4誌に書評が掲載された(ブログやHP内での読書日記における言及も多数あった)。本報告書には、掲載4誌のうちの3誌に掲載された書評と、相野田紀子氏の書き下ろし書評を、掲載した。なお、第四誌目の『Quality Nursing』誌=10巻6号=における中條雅美氏の書評は、掲載に樫田が気づくのが遅れ、転載許諾申請を断念した。また、メイナード氏の来日は、朝日新聞、週刊医学界新聞などで報じられたが、メイナード博士の帰米後しばらくしてから、医師向けの専門誌である『ジャミック・ジャーナル』誌から関連した内容でのインタビュー記事掲載の申し出を受けた。その記事の再掲版が第1部末尾の「医療現場の会話分析から」である。EMCAの立場からの医療現場研究に関する、一般向けの解説としては比較的読み易くできているのではないだろうか。
 本冊の第2部は、その他の業績であるので、個別に(第1部以上に詳しく)前のほうから、掲載の意義と背景を説明していこう。
 まずは、トップの「マレーシア国際医学大学視察報告記」から。執筆は分担研究者の寺嶋吉保氏である。氏は、科研費による調査活動の一環としてマレーシアを訪ねた。その報告は今でも『週刊 医学界新聞(webサイト版)』(http://www.igaku-shoin.co.jp/nwsppr/n2003dir/n2556dir/n2556_04.htm#00)でみることができるが、内容が重要であり、かつ、日本国内ではあまり知られていないものなので本報告書に再掲した。我が国では明治維新後西洋医学が根付き、自国の言語で医学教育ができるようになっている。このことは、広く医学生を募集するに当たって有利な条件であり、医学教育上価値ある事柄であるといえるだろう。しかし、それがもし学生の国際的な研修の困難さや、教員の国際水準を意識した教育改善に関しての意欲の減退に結びついてしまっているのなら、桎梏でもあるといえよう。そのような観点からは、マレーシア国際医学大学において、英語での医学教育が国際的な研修先の開拓にしっかりと結びついていることや、海外の研修先に初期教育を終わった学生を送り出す体制が整っていることによって、半年ごとの新入生獲得という(忙しいけれども)効率的な教育体制が組み立てられていることは、注視すべき事実であるように思われた。日本のやり方だけが唯一のやり方ではないという当たり前のことを、この報告は我々に教えてくれている。
 第2部の2番目の作品である、岡田光弘氏の論文「医学教育のための応用エスノメソドロジー研究」は、エスノメソドロジー・会話分析の立場にたった「医学教育研究」のための総括的論述となっている。これと、我々のHP上で公開している藤守義光ほかの「医療のエスノメソドロジー研究の現状と課題」(http://www.ias.tokushima-u.ac.jp/social/kasida/pdf/hujimori040527.pdf)をあわせ見ていただければ、我々がどのようなことをやろうとしているのか、やってきたのか、その概略を知っていただけると思う。
 3番目の「訪問看護師インタビュー」は、我々が電気通信普及財団研究助成金「カウンセリング系電話相談におけるトラブル処理」(平成12・13年度、研究代表者:樫田美雄)を受けていた時に行った、公的組織に勤務している訪問看護師への補充インタビューの記録である。ここで補充インタビューであると表記するのは、メインの研究対象が別にあるからである。すなわち、本インタビューは、SP(模擬患者)を利用した「電話相談ロールプレイ」のあと、ロールプレイに参加していた当該の学生に、そのロールプレイ状況に関する感想を聞くことを中心的テーマとして設定されたものなのである。したがって、このインタビューを含む研究の全体は、そこにSPが使われているという点からも、場面全体が(医学的)助言能力の、熟練者による判定を伴った教育場面として編成されている点からも「医学教育場面の研究」といえるものであった。そういう面からいえば、本研究は、EMCAの立場からの医学教育研究の嚆矢であったともいえるだろう。SP利用教育の難しさ、共感表示の難しさなど、他の医学教育場面でも繰り返し指摘がなされていること、そして、その実際の態様の解明が我々の研究の課題であるような内容が、「本音」の色合いを帯びて語られており、掲載の価値があると思われた。もともとのロールプレイ場面は、その一部が前田泰樹氏等によって論文化されているが、まだまだ使われずに眠っているデータも多く存在している。利用希望の方がいれば、樫田までコンタクトしてみてほしい。
 「119データトランスクリプト(X消防、一部)」は、岡田が〔岡田、1996:61f.〕で分析に用いているデータの元データ(Xの3−37)である。この事例は、子供が「ママ」と叫ぶ(12行目)ことによって、聞き手にとって一挙に事態が明白になる事例である。子供と母親がいっしょにいるとき、つうじょう、119番通報は「母親」がするものであると期待される。ところが、ここでは(母親がそばにいるにもかかわらず)子供が電話をしてきている。とするならば、「ママ」こそが当該の、通報の対象となっている傷病者なのだ、と、受信者によって、社会的に適切に、推断されるのである。このように岡田がかろやかに鮮やかに解説している事例は、29行目で大きく様相を転換させている。対話が子供、対、通信司令室員のものから、母親、対、通信司令室員のものに変わるのである。結果として〔岡田、1996〕では20行目までしか掲載されていなかったが故に十分には見えなかった、けれども重要なコミュニケーション上の特質がよく見えるようになる。たとえば、論文における岡田の論点(受け手へのデザイン)が、本事例には、徹底して当てはまるものであることがより良く理解できるようになる(9行目では、子供向けに「どうしたの?」と発話していた司令室員が、35行目では「どうしたんですか?」と、丁寧度の増した、別様の語りかけ方をしている)。このような「詳細な証拠による場面記述の厳密さ」こそ、我々が「医学教育研究」で目指したものであった。そういうポイントを再確認するためにも有用であると思われたので、本データを全面的に開示し、クリティークの素材として提供することとした。もちろん、元のデータを開示することによって、元の分析とは違った解釈が有力になる、ということも生じ得よう。しかし、そのような形で批評者・批判者にチャンスを与えることこそが重要である。本データトランスクリプトを元にした論文は、『年報社会学論集』等に多数掲載されている(データ源がX消防である、とかかれているものがそれである)。是非とも批判に非難に積極的に活用してもらいたい。
 以上、本研究の課題が3つあったこと、そのうち2つはほぼ達成され、1つは不十分であること、研究が継続されていること、本報告書はこれらの状況の全体からみれば、中間報告の意味を持つものであること、掲載の諸作品にはそれぞれ多様な意義が存在すること等々、読者の便宜を図るべくいろいろなことを述べてきた。しかし、科研費の報告書の「まえがき」には、国家の経費を使って研究を行うことに関するもっと構えの大きな主張も期待されているのではないだろうか。さいごに、ここまで述べてきた事柄よりも大きな文脈としてどのようなことを我々が意識していたかを書いて、その期待に応えたい。
 つまり、2つの変化とそれに対する2つの対応戦略を我々は意識して本研究プログラムを遂行してきた、といいたいのである。変化の1は、学術世界における医学系領域の隆盛であり、変化の2は、調査環境の急速な悪化である。1に関しては、国立大学の学長の多くが医学部出身者であること、日本学術会議等の人事においても重要ポストのかなりを医療系の研究者が占めてきつつあることによって例証できよう。2に関しては、中川・平編『新版 構築主義の社会学』に書いた〔樫田、2006〕においても主張したが、「社会」というリアリティが失われつつあるなかで、被調査者にとって「調査される」ということが基本的に「人権侵害」類似の現象と見えるようになったことがあげられよう。この2つの変化に対して、社会学研究者(あるいはエスノメソドロジー・会話分析研究者)は、何ができるだろうか。我々は、自分たちにできることとして、以下の2つの方針を立てて実践してきた。すなわち、まず、対応戦略1として、医学系領域を意識的に研究フィールドとし、医学系領域に関する非医学的研究が可能であることを実践的に例証すること。ついで、対応戦略2として、調査の仕方を変えること。個人の秘密を暴くような、価値を奪ってしまうような路線の調査ではなく、調査の結果が新しい知識や感覚のもとになるような、豊かさを社会にもたらすような路線の調査をすること。そのために必要な調査技法を育てていく方向での調査をすること。この2方針である。当事者主観的にいえば、曲がりなりにではあっても、これらの方針にもとづいた3年間が過ごし得ているのではないか、と思っているがどうだろうか。読者各位には本報告書をもってその検証をお願いしたい。

=お世話になった方々へ=
 以下では慣例にしたがって、この報告書作成にあたって協力してくださった方々の氏名等をあげて、謝意を表したい。
 まず、報告書作成に協力して下さった各先生方。南保輔先生(成城学園大学)、五十嵐素子先生(光稜女子短期大学)、田中剛太先生(明治学院大学)、平英美先生(滋賀医科大学)。医師メンバーとして医学教育の実態を的確に教えて下さり続けている寺嶋吉保先生(徳島大学)。本報告書唯一の書き下ろし書評原稿を提供して下さった相野田紀子先生(金沢医科大学)。研究協力者として活発に活動して下さった岡田光弘先生(国際基督教大学)と阿部智恵子先生(石川県立看護大学)。熱意をもってインタビューをまとめてくれた仁科典子氏(ジャミックジャーナル)にも感謝したい。また、メイナード博士来日時に講演会を共催して下さった日本エスノメソドロジー・会話分析研究会および日本保健医療社会学会関係者の方々。同様に、メイナード博士来日時に諸行事に協力して下さった司会・通訳・コメンテーターの各先生方。科研費研究の実施中およびその取りまとめ期間中に研究室の業務を補助して下さった長本敦子、久喜はるみ、瀬尾かおり、志村裕子の各氏。同様に現在も業務補助をしてくれている久保早哉香、志水一平、高城幸大の三君(いずれも徳島大学総合科学部学生)。それから、匿名性保持のため、お名前を上げて感謝の意を表することは控えざるを得ないが、調査に協力して下さったほんとうに多くの方々。これら全ての方々に深く御礼申し上げる。

=文献=
岡田 光弘 1996「119番通話の社会的な組織化:概念と相互行為のトークにつ             いて」『年報社会学論集』第9号:59-70。
樫田 美雄 2006「フィールド研究の倫理とエスノメソドロジー 」 平 英美・中河伸             俊編『新版 構築主義の社会学』世界思想社: 260-284。

1.研究組織 (平成19年3月現在)
研究代表者: 樫田 美雄(徳島大学総合科学部・助教授)
研究分担者: 玉置 俊晃(徳島大学ヘルスバイオサイエンス研究部・教授)
研究分担者: 寺嶋 吉保(徳島大学ヘルスバイオサイエンス研究部、
徳島大学統合医療教育開発センター・助教授)
研究分担者: 相野田 紀子(金沢医科大学医学部医学教育学・助教授
                  金沢医科大学医学教育センター兼任)
研究協力者: 岡田 光弘(国際基督教大学・非常勤講師)
研究協力者: 阿部 智恵子(石川県立看護大学・助教授)

2.交付決定額(配分額)   
│ │直接経費 │間接経費 │合 計 │
│平成15年度 │7,400千円 │0円 │7,400千円 │
│平成16年度 │1,300千円 │0円 │1,300千円 │
│平成17年度 │1,100千円 │0円 │1,100千円 │
│総 計 │9,800千円 │0円 │9,800千円 │

3.研究発表
(1) 学会誌等(発表者名、テーマ名、学会誌名、巻号、年月日)
 @橋本 英樹・栗岡幹英・樫田美雄: "シンポジウム「病をめぐる意味・語り・会話」"   保健医療社会学論集 14巻特別号:21-25、2003年5月。  
 A藤守義光・寺嶋吉保・玉置俊晃・森口博樹・相野田紀子・樫田美雄「医療のエス  ノメソドロジー−研究の現状と課題−」『徳島大学 社会科学研究』17:207-253、  2004年2月。
 B樫田 美雄、「エスノメソドロジー・会話分析からみた医師と患者の会話−患者の  同意の共同的達成−」保健医療社会学論集 14・2 、2004年5月。  
 C樫田美雄・仁科典子「医療現場の会話分析から」『JAMIC JOURNAL』        24-7:16-18、  2004年7月1日。
 D樫田美雄・寺嶋吉保・相野田紀子2005「医学教育のエスノメソドロジー-OSCEと   PBLチュートリアルを題材として-」『医学教育』36補冊:74、2005年7月。
 E樫田美雄「「弱者の抵抗」の非個人能力主義的解釈」、『ソシオロジ』51巻1号     :171−177、2006年6月。
 FFujimori,Yoshimitsu・Kashida,Yoshio・Okada,Mitsuhiro・Terashima,Yoshiyasu  
  「Examining Examinations」in『徳島大学 社会科学研究』20号:57−73、2007年    2月。
(2) 口頭発表(発表者名、テーマ名、学会等名、年月日)
 @樫田美雄、「医療コミュニケーションの現状と課題」、医療コミュニケーション研究   会、2004年6月6日(ホテルアソシア名古屋ターミナル)。
 A樫田美雄・寺嶋吉保・相野田紀子、「医学教育のエスノメソドロジー−OSCE     とPBLチュートリアルを題材として−」、第37回日本医学教育学会、2005年7    月29日(東京大学本郷キャンパス)。
 B藤守義光・樫田美雄・岡田光弘・寺嶋 吉保「Examining Examinations」IIEM C   A第9回大会( The 9th Conference of The International Institute for        Ethnomethodology and Conversation Analysis)2005年8月8日(Bentley        College,Waltham, MA USA)。
 C樫田美雄「日本でのPBLチュートリアルの現状と課題」第23回大阪医科大学医   学教育ワークショップ(第5回PBLワークショップ)、2005年12月10日(コスモスク   エア国際交流センター)
 D樫田美雄「インフォームド・コンセントの背景理念の批判的考察と、医療コミュニ   ケーションの未来−権利・義務の再配分側面への注目から−」徳島県医師会    職域横断研修会、2005年12月11日(徳島県医師会館4階ホール)
 E樫田美雄、「徳島で『医療訴訟ゼロ』を目指す」、第43回徳島大学関係医療機    関協議会総会シンポジウム、2007年1月26日(徳島クレメントホテル4階)
  ( http://www.ias.tokushima-u.ac.jp/social/2_anzenkanri/070126/070126.htmlに   、発表資料あり)
(3) 出版物(著者名、書名、出版者名、年月日)
 @D.メイナード著、樫田美雄・岡田光弘訳『医療現場の会話分析』勁草書房、      2004年 2月25日。
 A樫田美雄編『義肢・装具のエスノメソドロジー』徳島大学総合科学部社会学研究   室. 2005年2月14日。